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寂矣山居外… Painting with poem

石黒 宗麿/ MUNEMARO ISHIGURO
  • 寂矣山居外…
寂矣山居外     寂(じゃく)たり 山居の 外
小禽蹂破壷     小禽 北隅に 囀る
棄缸元作品     棄缸も もと 作品なり
回顧笑吾愚     回顧して 吾が愚を 笑う

【字解】
寂矣 ― 本当に寂しくて静かなこと。
小禽 ― ここでは雀かほゝじろの類。小鳥。
棄缸 ― こわれた陶器、やきもの。

【大意】
ほんとうに静かなたたずまいである。 家の外の北の隅に、壊れた壷の上に、小鳥がさえずっている。 元来私(宗麿)は頑固者で、色々の陶器を焼いているが、出来上がりが少しでも気に入らないと、すぐ壊してしまう悪い癖がある。 けれどもよく考えてみると、棄てた焼物といっても、もともと精根をかけて作った品であるからそう粗末にしてはならないではないか。 もっと方法もあるはずだ。今までのことをふりかえってみて、つくづくわが愚かさを笑うのである。


庭の片隅に転がる作品にさえも思いを寄せて、我が身を振り返る。
心の余裕と豊かさ、そして優しさが伝わってくる。
お問合せ番号 No.MI-13
600,000円
32.5/H109.0cm
軸装

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