【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro

開催期間:2021年2月26日(金) ~ 2021年3月9日(火)Exhibition : February 26 to March 9, 2021
休業日:3月4日(木)・7日(日)
※第二会場 京橋店『魯卿あん』
日時 2021年3月15日(月) ~ 3月27日(土) ※3月20日(土)・21日(日)定休  
   11:00 ~ 18:00

No.1 黒華太極図説刻文壷 / Vessel, Black glazed with Old Chinese poem

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
19.4 / H20.9cm
共箱 / with box signed by artist
1998年 新湊市博物館開館記念 石黒宗麿展 出品作品
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宋代の磁州窯の技法を用いて口縁に白化粧、その他の部分には黒釉が施されている。説文を鉄筆のような鋭利なもので掻き落としている。一文字ずつが魅力的な上、265字が律動性を持って壺のような器面に彫られていることに驚きを感じる。太極図説とは中国北宋時代に撰述された哲学書で陰陽五行説に基づいて万物の生成発展の過程を説明している。
「無極而為太極 太極動而生陽 動極而靜 靜而生陰 靜極復動 一動一靜 互為其根 分陰分陽 兩儀立焉 陽變陰合 而生水 火 木 金 土 五氣順布,四時行焉 五行 一陰陽也 陰陽 一太極也 太極,本無極也 五行之生也 各一其性 無極之真 二五之精 妙合而凝 乾道成男,坤道成女 二氣交感 化生萬物 萬物生生 而變化無窮焉 惟人也 得其秀而最靈 形既生矣 神發知矣 五性感動 而善惡分 萬事出矣 聖人定之以中正仁義 聖人之道,仁義中正而已矣 而主靜 無欲故靜 立人極焉 故 聖人與天地合其德 日月合其明 四時合其序 鬼神合其吉凶 君子修之吉 小人悖之凶 故曰 立天之道 曰陰與陽 立地之道 曰柔與剛 立人之道 曰仁與義 又曰 原始反終 故知死生之說 大哉易也 」

平成10年射水市新湊博物館で開催された石黒宗麿展に出展された作品である。

No.2 釉描往還盆 / Platter, Slip trailing

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
32.4 / H7.7cm
共箱 / with box signed by artist
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大八車で荷物を運ぶ人々、牛車で運ぶ人が往来している。往還というタイトルから物語を想像してしまう。この黒絵の釉薬は波斯釉などと言われることもある。薄っすらと霧状に施されている緑釉が無事に還られた人にスポットを当てているようだ。32cmを超える大鉢で類品も少ない名作である。

No.3 壺 / Vessel

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
13.2 / H15.5cm
小山冨士夫箱 / with box signed by KOYAMA Fujio
売約済 / Sold

東京近代美術館所蔵の柿文壺、京都近代美術館所蔵の柿文壺「晩秋」などを想起させる絵の構成である。この壷は彩瓷の一つで素地に白化粧をした後に黒い線はチョーク描き(釉薬をふのりで固めたもの)で描く。実の部分は指頭文であろうか特徴的な丸を呈している。全体にソーダ系の低下度釉を施した為か所々ラスター状に発色している。見所の多い作品であるが壺の大きさにも注目したい。高さ15.5㎝ながら宗麿先生の大きな世界観を見ることができる。

No.4 銕絵筒茶盌 / Chawan, Iron painting

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
10.0 / 9.6 / H8.5cm
共箱 / with box signed by artist
売約済 / Sold

東京近代美術館工芸館にも同手の筒茶碗が収蔵されている。なだらかな三角を呈している。ヒメホタルイという植物から発想されたと思われる文様を鉄絵で配す。それはまるで美しい音楽を聴いているかのようにリズムカルである。掌に抱いてみればいつまでも手放したくないような魅力的な名碗である。

No.5 鉄絵盌 / Chawan, Iron painting

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
13.1 / 12.8 / H6.4cm
共箱 / with box signed by artist
1967 年 大丸創業 250 周年記念 現代名匠作品展出品作品
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この茶碗は昭和42年の大丸創業250周年記念展に出展した作品である。宗麿先生の73歳の時の作品で石黒の石(stone)の頭文字の「S」という刻銘となっている。この最晩年は宗麿先生の芸術が最も高みに昇った時期で作品は多くはないが名作が次々と誕生した。太筆で一気呵成に円相を感じさせるような抽象的な絵が描かれている。作為と無作為の狭間の中での仕事と言うのであろうか一見変哲もない作風に隠された宗麿先生の美意識を一ずつ紐解くのが愉しい茶碗である。

No.6 黒釉葉文盌 / Chawan, Black glazed, Leaf decoration

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
15.6 / 15.2 / H6.7cm
共箱 / with box signed by artist
売約済 / Sold

中国の宋時代の曜変天目茶碗(稲葉天目(静嘉堂文庫所蔵))に憧れて宗麿先生の黒釉への追求は始まった。禾目天目からの発展のものも見られるが代表作の一つとして木ノ葉天目がある。ある時、焚き木の中で葉を崩さない葉が椋の葉であることが分かったという。数多く焼成されたと思うがこの茶碗のように葉の形が美しい形で残っているものは稀である。背景にある黒釉は酸化錫を使ったことから深みがある星空のような無限の世界を思わせる。百碗作っても数盌しか成功しなかったと言われているほど稀少な作品である。

No.7 加彩三羊文盌 / Chawan, Overglazed enamels, Three sheeps motif

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
13.2 / H5.2cm
¥1,200,000-(税込 / including tax)

世界最古の赤絵は中国宋代の磁州窯で作られた宋赤絵と言われている。盟友だった小山冨士夫先生が宝物にしていた山西省潞安窯の大きな宋赤絵の陶片に宗麿先生もいつか魅入ったのかもしれない。1940年頃からの宋赤絵風の仕事を取り組んでいるが最晩年にはこの加彩という名称のもと、この仕事も大成している。この茶碗には三匹の羊が描かれている。中国での三羊は陰が陽に、冬が春になると言われとても縁起が良い吉祥文様である。高台脇に「S」の刻銘がある。

No.8 絵唐津平鉢 / Platter, E-karatsu

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
29.5 / H6.0cm
小山冨士夫箱 / with box signed by KOYAMA Fujio
売約済 / Sold

名古屋丸栄百貨店を再建し、名古屋国際ホテルなどにも関わった川崎音三は石黒宗麿先生や加藤唐九郎先生らの支援者でコレクターでもあった。古美術から現代作家まで蒐集された川崎コレクションは現在、愛知県陶磁美術館に収蔵されている。この鉢と同手の作品が昭和42年の日本伝統工芸展に出展された後、川崎コレクションとなっている。また2015年に渋谷松濤美術館を皮切りに全国主要美術館の五館で開催された最初の人間国宝石黒宗麿展の図録の表紙のデザインとなっており宗麿先生の代表的な作品と知られている。藁のよう物を束ねて鉄絵を描いている。青味がかった釉調も美しい。

No.9 鉄絵小服 / Chawan, Iron painting

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
11.0 / H5.9cm
共箱 / with box signed by artist
¥1,500,000-(税込 / including tax)

宗麿先生の掌にすっぽりと収まる小服の茶碗は大変稀少である。強い轆轤目が残されて鉄絵は太く描かれている。釉薬は全体的に梅花皮が出やすいものを用いている。わずかに残された高台の土見せも好ましく愛らしい茶碗である。

No.10 鵲鴣斑盌 / Chawan, Partridge feather pattern

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
13.8 / 13.2 / H9.1cm
共箱 / with box signed by artist
¥1,800,000-(税込 / including tax)

鵲鵠とは中国南部に生息する鳥の羽の模様に似ていることから中国宋時代の定窯系で作られた黒釉に茶釉が光線状に拡がるものなどに付けられている名称である。宗麿先生は黒釉と茶釉を応用し独自の鵲鵠斑を作った。この茶碗は一見ただの黒釉に見えるが星空のような濃紺の釉薬である。茶釉は指に付けて檜垣文を描いているようである。高台畳付に「栩」の印銘がある。

No.11 銕絵盌 / Chawan, Iron painting

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
13.2 / H6.5cm
共箱 / with box signed by artist
¥1,200,000-(税込 / including tax)

宗麿先生は日本陶磁器の中では最も唐津に執着して多くの作品を残した。この茶碗は強い轆轤目が三層に入れられている。正面には宗麿先生が良く描いている模様を三箇所に配している。青味掛かった釉薬はほのかに桃色に発色している部分がある。

No.12 銕絵盌 / Chawan, Iron painting

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
14.5 / H4.8cm
共箱 / with box signed by artist
¥1,200,000-(税込 / including tax)

見込みには数条の線文が描かれているがそのリズムは茶味を感じさせる。器形は平茶碗であるが深みを感じさせる。高台の作り、茶碗の外側の作りに宗麿先生のこだわりがある。飲み口からはお茶をいただきやすくその部分だけやや薄く整えている。

No.13 鐡絵木葉文茶碗 / Chawan, Iron painting, Leaf motif

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
13.2 / 12.0 / H7.3cm
小山冨士夫箱 / with box signed by KOYAMA Fujio
¥600,000-(税込 / including tax)

木の葉天目は宗麿先生を世に知らしめたものの一つであるがこの茶碗には木の葉の絵が描かれていて珍しい作品である。はっきりと写実的でなく具象的でもなく象徴的に描かれている。全体に渋目の唐津の釉調を呈している。昭和初期の京都蛇ケ谷時代から旧知の盟友である小山冨士夫先生の箱書である。

No.14 平茶盌 / Chawan

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
15.8 / H6.0cm
共箱 / with box signed by artist
¥1,000,000-(税込 / including tax)

宗麿先生は昭和4年から唐津の発祥地に出向いて制作の研究をしている。この茶碗も絵唐津の一種であるが、釉薬は枇杷色で桃山の奥高麗茶碗の釉調を思わせる。鉄絵はのびやかに表されている。お茶の映りも良いであろう。お茶をいただいた後に見込みの草文を楽しめそうである。

No.15 楽やき赤茶碗 / Chawan, Raku ware style

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
10.5 / 10.1 / H7.8cm
共箱 / with box signed by artist
売約済 / Sold

最晩年に黒楽茶碗と赤楽茶碗を百盌ずつ福祉団体の愛隣会に納める予定であったが途中で亡くなってしまった。この茶碗は金沢あたりでそれ以前に作られた作品である。茶碗全体に虹彩が表れている。少し大きめの小服で手びねりで作っている。手の動き、指の動きがそのまま残されている楽しい茶碗である。

No.16 緑彩草花文 / Chawan, Green glazed, Flower motif

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
16.0 / H6.8cm
小山冨士夫箱 / with box signed by KOYAMA Fujio
¥600,000-(税込 / including tax)

白化粧を施した後に、絵をざくざくとスピード感を持って掻き落とし、緑釉を掛けている。技法そのものも珍しい作品で類品は少ない。盟友だった小山冨士夫先生は宗麿先生の死後、自宅に赴き宗麿先生が残して良い作品を選定したと言われている。

No.17 失透釉盌 / Chawan, Opaque glazed

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
10.6 / H9.1cm
共箱 / with box signed by artist
¥600,000-(税込 / including tax)

中央に氷裂文のような切れ目を入れて一種のアクセントにしている。釉薬は藁灰を用いている。切れ目の溝には釉薬が溜まって濃淡ができる。形は筒形で口縁に向かって少しすぼまっている。

No.18 平茶碗 / Chawan

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
16.7 / H5.0cm
共箱 / with box signed by artist
¥380,000-(税込 / including tax)

笠間陶芸美術館には仏の坐像が陰刻された緑褐釉壺が収蔵されている。この茶碗もこの壺と同様の釉薬を使っている。渋い釉調はマットで独特の質感を呈している。高台をごけ底風の内高台として腰から口縁に向って開いている。

No.19 白濁釉水指 / Water jar, Opaque glazed

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
17.8 / H15.8cm
共箱 / with box signed by artist
¥1,200,000-(税込 / including tax)

水指の上部を藁灰釉を下部を鉄釉を施している。藁灰と鉄釉が合わさった中央の部分と三層になっていて優しい轆轤目などの景色を楽しめる。こうした大人しい品格のある水指は茶碗や茶器を引き立てるため使いやすい。

No.20 仿唐三彩馬 / Horse Statuette, Three coloured

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
27.8 / 10.4 / H25.2cm
共箱 / with box signed by artist
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中国の唐時代には三彩が流行し、副葬品として死後も同様の生活が出来るように人物、神獣、馬、駱駝、万年壺、花入、器、陶枕など様々なものが作られた。宗麿先生も1928年ごろその唐三彩に倣いほぼ同様の雰囲気を持つ三彩を作り上げた。この馬は新発見のもので、今までの美術館などの展示会で紹介されている馬よりもかなり大きいものとなる。愛らしいお顔を持つ馬は下を向いている。三彩の釉調も釉色も美しく宗麿先生の初期の名作として紹介したい。

No.21 黒釉刷毛目皿 / Plate, Brush marked black glaze

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
20.8 / H4.0cm
共箱 / with box signed by artist
売約済 / Sold

昭和32年第4回伝統工芸展に黒釉刷毛目皿5枚が出展されている。大きな公募展などは壺や大鉢などの出品作が多い中、他の作家がこのような皿を出品することは稀であるが宗麿先生にはその作品が自信作だったと思われる。太い筆で抽象画のように自由に描いている。料理やお菓子を盛り付ければその良さは一層引き出される。

No.22 黒釉小皿 / A set of 5 small plates, Black glazed

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
14.6 / H2.7cm
共箱 / with box signed by artist
¥600,000-(税込 / including tax)

器形も意匠も同じであるがやや固い印象を受けるのも21番の皿よりも若作だからであろう。生がけの素地に刷毛目を施すことにこのような雰囲気となる。釉薬の薄い部分は柿釉となっている。積み重ねるためにできる目痕自体も景色となる。菓子皿などに使いやすい寸法である。

No.23 印花彩瓷碟 / A set of 5 plates, Overglazed enamels

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
16.2 / H3.3cm
共箱 / with box signed by artist
¥700,000-(税込 / including tax)

箱書にあるように九谷にて製作した作品である。白磁の皿に九谷赤を施し、上下が逆になっている壷の連続模様を芋版で押している。その後、壺の銀彩の部分を横線や波線を引っ掻いている。材料が本来のものでなくても宗麿先生の手にかかれば楽しい作品となる。

No.24 白瓷盒子 / Lidded container, Grasshopper motif

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
10.7 / H5.7cm
共箱 / with box signed by artist
¥800,000-(税込 / including tax)

鉢や茶碗にも同様の意匠がある。中国磁州窯のスタイルで白化粧をした後、草とバッタを陰刻し緑釉を掛けている。盒子の中はやはり緑釉を施している。誠に愛らしい作品でお茶会などで菓子箱などにも使いたい作品である。

No.25 均窯香爐 / Incense burner, Jun ware style

【作品傳百世 石黒宗麿展】Exhibition of ISHIGURO Munemaro
9.7 / 8.7 / H10.7cm
共箱 / with box signed by artist
売約済 / Sold

宗麿先生は三彩よりも早い段階で釣窯の技術を習得していた。この香爐も釣窯に倣ったものである。糸巻きの形をしていて糸が少し残っている意匠としている。摘は獅子で天空に向けて吼えている。宗麿先生は多様な香爐は作っていないのも興味深いところだ。
※ ご紹介しております中には、ご売約戴いている作品もございます。
※ 作品の詳細等のお問い合わせ、ご予約等はしぶや黒田陶苑までご連絡ください。
電話 :03-3499-3225  E-mail :info@kurodatoen.co.jp