No.15 萩茶盌 鵬雲斎銘「不寒」 Tea bowl, Hagi,"Not Cold" named by Houunsai

三輪休和 / MIWA Kyuwa

  • 「15. 萩茶盌 鵬雲斎銘「不寒」 / Tea bowl, Hagi,”Not Cold” named by Houunsai」の写真 その1
  • 「15. 萩茶盌 鵬雲斎銘「不寒」 / Tea bowl, Hagi,”Not Cold” named by Houunsai」の写真 その2

Box
共箱
with box signed by the artist
サイズ
Size
11.9 / H9.4cm
¥1,320,000
(税込/including tax)

三輪窯には、昭和 2(1927) 年から昭和 42(1967)年の間、書き綴られた「窯日誌」なるものが存在する。先代雪堂氏より窯を継承した年から隠居するまでの 40 年間の記録である。単なる窯焚の記録だけでなく、古陶磁の研究、模写や技法など様々なことが記されていたようだ。激動の時代、十代休雪として家業を背負って、独自のスタイルを構築していく様が窺い知れるだろう。そして、重責から解き放たれた隠居後の休和時代、鷹揚で色香のある作品へと変貌を遂げていく。これは窯日誌が物語る経験と知識が満を持して昇華されたかたちではないだろうか。化粧掛けに遊び心、ゆるやかな轆轤目、縦の箆削りで正面の顔をつくる。高台は迷いなく削った土の表情が魅力的ある。高台脇に「和」の彫銘、鵬雲斎書付 銘「不寒」。

「霑衣欲濕杏花雨、吹面不寒楊柳風」
衣を霑して湿さんと欲す杏花の雨、面を吹けども寒からず楊柳の風南宋の詩僧 僧志南にこのような句あり。

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