No.20 灰釉盃 Sake cup, Ash glaze

岡部嶺男 / OKABE Mineo

  • 「20. 灰釉盃 / Sake cup, Ash glaze」の写真 その1
  • 「20. 灰釉盃 / Sake cup, Ash glaze」の写真 その2

Box
共箱
with box signed by the artist
サイズ
Size
6.8 / H5.3cm

岡部嶺男先生の青瓷作品の前身となった灰釉の仕事の起源は工房を構えた愛知県日進町の猿投山にあるのも知れない。猿投古窯は統率された環境の中で須恵器とは異なる優美な高火度施釉陶が生産された。近現代に於いて灰釉を手掛ける作家は多いが嶺男先生の作品が別格なのは、その洗練された釉薬自体の魅力だけでなく、最も美しく見せる方法を熟知しているからであろう。この作品も釉の美しさを際立たせるために造形された形と言っても良い。あえて胴紐に土塊や轆轤目を残すことでその部分に釉が溜まり、濃淡の景色を織り成している。見込みは今にも動き出しそうな釉溜まりがある。高台は土見せとして「嶺」のくずしの彫銘がある。

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