螺鈿花文平棗 Tea caddy, Mother-of-pearl inlay, Flower pattern
黒田 辰秋/ TATSUAKI KURODA
上品で落ち着いた印象の花文平棗。漆を塗り重ねることで、黒一色ではなく内から透けるように艶のある茶色が浮かび上がっている。螺鈿の技法は貝を貼り、その上から漆を塗ってやすりで研ぐ作業を繰り返す。それにより貝と漆の境は平らに均され、滑らかな肌の表面となる。花弁となる貝の一枚一枚に着目すると、長さや幅の違いが見られる。その僅かな違いこそが作品に動きを与え、柔らかな印象を生み出しているのだろう。中は黒の真塗で、掌に乗せると程よい木の重さが伝わってくる。
共箱 / with box signed by the artist
7.7 / H6.3cm
売約済 / Sold
7.7 / H6.3cm
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