Flower vase with silver and red surface pattern, 1987 銀紅彩地文花器　一九八七

銀紅彩地作品は、グリーンギャラリーにて隔年・3 回シリーズで企画された展示会に於いて、最終回の昭和 59(1984) 年に初めて発表された。「伝統の器物の世界を対象に形と装飾の両面から造形の基本と原理に即して相対化する」という展示会におけるテーマを、土のマチエールを抑制して上絵を銀彩で地模様風に表現した作品で、昭和 64(1989) 年頃まで制作が続く。本作は、底部には「AT’87」とあり、銀紅彩地の魅力が洗練された形状にミニマルに昇華された逸品である。