消費税率改正に伴うお知らせ (2019年10月より10%となります)

信楽建水 Waste-water container, Shigaraki

北大路 魯山人/ KITAOJI ROSANJIN
  • 信楽建水
  • 信楽建水
昭和8年、魯山人は信楽に旅することが多くなった。

勿論、信楽の上質な「黄の瀬土」を手に入れることが主だったのだが、元々、古信楽の自然な焼肌にひかれていた魯山人である。地元の登窯で焼成すれば「自然釉を深く浸透させるという天功のうまみさへ加わる」と思った。

昭和8年の秋、信楽をふたたび訪れ、土を練り、轆轤を中心に作品を造り、乾燥を待って仕上げをした。

個展を意識した茶陶や花入壺などの作品制作のほか、焼締、黄瀬戸、飴釉、土灰釉を掛けた。また、掛分や縞模様などに絵瀬戸風の絵付けしたものなど、大きさや深さもまちまちの鉢を150点製作した。

ここで紹介する建水や伊賀の建水も京風登窯といわれる星岡窯の焼成ではなく、信楽での制作と思われる。

信楽の建水の土は黄瀬の原土を使っているので、吹き出した大小の長石が陶肌に美妙な趣を与えている。

こうして窯詰めは自然釉を呼び込む火前に置いて焼成した。
見込には自然釉の釉だまりが美しくよい焼けである。
お問合せ番号 No.KR-110
18.0 / 16.8 / H7.4㎝
共箱 / With a box signed by the artist
¥880,000- (税込 / including tax)

北大路 魯山人 作品一覧