Bowl, Sometsuke そめつけ詩文鉢

籠字で良寛詩が書かれている。

他与児童闘百草　
闘去闘来転風流　
日暮城頭人帰後　
一輪明月凌素秋

他(ま)た児童と百草を闘はす
闘ひ去り闘ひ来りて転(うた)た風流
日莫(にちぼ)　城中人帰りし後
一輪明月　素秋を凌(しの)ぐ

街中の托鉢を終え、子供たちと時を忘れて何度も何度も草相撲をした。
日が暮れてくると、子どもらは家に帰ってしまった。
独り残された良寛の目前には、秋の空高くわたっている一輪の円やかな明月が見えていた。